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ドル札を撒き散らし大熱狂!「マジック・マイクXXL One Dollar Bills上映」に行ってき
[映画.com ニュース]人気スター、チャニング・テイタムが超絶セクシーダンスを披露する男性ストリップ映画第2弾「マジック・マイクXXL」。劇中ではテイタム、マット・ボマー、ジョー・マンガニエロらイケメン俳優が女性客をキャーキャー言わせ、おひねりの1ドル札が舞い踊るパーティーショーが繰り広げられる。そんな狂騒を客席でも体験しようというアゲアゲ企画「マジック・マイクXXL One Dollar Bills上映」が12月12日に開催された。会場は数々のイベント上映を成功させてきた塚口サンサン劇場。その異様な盛り上がりを目撃してきたのでレポートします!
【フォトギャラリー】イベントの模様はこちら
塚口サンサン劇場は以前からインド映画と一緒に歌って騒ぐ「マサラ上映」を実施しており、「スクリーミング“MAD”上映」と銘打った「マッド・マックス 怒りのデス・ロード」の絶叫上映もいち早く実現させている。観客参加型イベントなら日本一のノウハウを持つ劇場だと言っていい。
今回の「One Dollar Bills上映」は「マサラ上映」や「絶叫上映」を「マジック・マイクXXL」に特化させたもの。騒いでよし、歌ってよし、クラッカーや紙吹雪は大歓迎。一番の特徴は、劇場オリジナルの「サンサン1ドル札」が配布され、映画の盛り上がりに合わせてまき散らしていいという点。
まずこの「サンサン1ドル札」のクオリティが高い、高すぎる! 本物の紙幣をコピーするのは違法行為だが、サンサン札は細部に至るまで映画や劇場ネタが刷り込まれたオリジナルデザイン。顔写真はチャニング・テイタムだし、ナンバーは劇場の電話番号。今も現役で稼働しているフィルム映写機の写真の下に「FUJI CENTRAL」とメーカー名まで刷り込まれているのが泣ける。
チケットは通常料金と同じ1500円なのにこのサンサンドルが全員に30ドル分配られる太っ腹。さらに追加用に50ドル分の札束とクラッカー4個のパッケージを100円で販売。売店では劇中の名セリフ「チートスと水でいくら?」にちなんでチートス+水のセットも売り出されていた。
さらにこの日のために特設の待合スペースを設置し、ドル札やポスターでデコレーションしてクイーン(劇中での女性客への敬称)たちをお出迎え。続々と集まってくるクイーンたち(キングの姿もチラホラ)のテンションも増していく。
実はこの日のために一般のお客さんまでもがオリジナル紙幣を準備しており、お客さん同士が交換したりおすそ分けしたりする闇マーケットが始まった! しかもどのお札にも創意工夫が凝らされて全種類コンプリートしたくなるクオリティだ。
上映時間が近づくと劇場の人の呼びかけでスクリーンへと案内される。「みなさま、マートルビーチ(クライマックスの舞台となるリゾート地)は地下2階になります」というアナウンスの徹底ぶりに惚れ惚れしてしまう。塚口サンサン劇場のスタッフはディズニーランドやユニバーサルスタジオで働いても超有能なのではないだろうか。
MCによる前説で、半分に近いお客さんが「マジック・マイクXXL」を初見なのだと判明。「XXL」はリピーターを生む中毒的な魅力を持った名作だが、どんな内容かもわからないのに「絶対に楽しいから」と人が集まってくるのはサンサン劇場の力だろう。「XXL」のファン、イベント上映の常連、そして面白そうな匂いを嗅ぎつけてやってきた一見さんたち全員が両手にドル札を握りしめ、いよいよ上映が始まった。
本編前の映画泥棒のキャンペーンCMでさえ手拍子が起こるノリのいい観客にとって「XXL」はご馳走に次ぐご馳走の連続。引退を決めた男性ストリッパーたちが最後のショーに出場しようと旅に出るロードムービー仕立てで、歓声を上げ、ツッコミを入れ、バンバンとクラッカーを鳴らしてドル札を投げまくる。
例の「チートスと水」ではバックストリートボーイズを合唱し、マット・ボマーがブライアン・アダムスの名曲「ヘブン」を歌い出せば一緒に唱和する。ラストステージの熱狂はスクリーンと客席が地続きとなり、床はニセのドル札で埋め尽くされた。名セリフ「ドル札のツナミに溺れたい!」がまさに現実のものになっていた。
上映終了後は速やかにみんなで客席を清掃。さらにこの夜、映画「EDEN」の上映に合わせて劇場ロビーをクラブ化するDJイベントを開催。ストリップショーの後はDJプレイに身体を揺らしながらチルアウトとどこまで気が利いているのか!
劇場を取り仕切る戸村さんに話を伺うと、チェーンではない地方の劇場ができることをやっていきたいと、映画ファンの要望をキャッチして実現させたイベントだという。行き届いた心配りと憎い演出。最近「塚口サンサン劇場」の名をよく耳にするのはこういうことかと納得の一夜だった。
劇場のある阪急塚口駅までは大阪のメインターミナル梅田駅からわずか10分。こんな便利な場所に映画好きのパラダイスがあるとは。今月19日(土)には「パシフィック・リム(吹)激闘上映リターンマッチ」を開催。客席を巨大ロボット“イェーガー”サイドと怪獣サイドに分けてプロレス観戦のように応援するのだという。気になった方はチケットが残っているかどうか劇場に問い合わせてみてください!(取材・村山章)